ショーン・ブース、ロブ・ブラウンからなるイギリスのテクノ・IDMアーティスト、オウテカ。
彼等の新作「Oversteps」が発売になりました。 

Oversteps:完全限定デラックス・エディション[アナログ盤 / 2LP]Oversteps:完全限定デラックス・エディション[アナログ盤 / 2LP]
アーティスト:Autechre
販売元:WARP RECORDS
発売日:2010-03-22
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ダウンロード+フィジカルメディアのバンドル販売

今回私は、Bleep.comから直接、
アナログ盤と24bit/44.1lHzのwavデータのダウンロードのセットで購入しました。

で、ダウンロードはその場でして聴いていたのです。
内容はさておき、ほぼ同時に日本発の音楽配信サイト「ototoy」でも配信が開始されました。 
こちらでも、24bit/44.1kHzのwavファイルでの配信があったわけですが、
Bleep.comは、Autechreが所属するレーベルが直接運営しているので、
まぁアナログやCDと抱き合わせて販売することができたということでした。


発売前後のDJ配信やUstream.tvの活用

ただ、ダウンロード開始からしばらく時間が空いてのCD・アナログ発売だったのですが、
その間も面白い試みが多くありました。

まず、オウテカ自身のDJミックスが配信されました。 
これはFACTというイギリスのDJミックス配信サイトから行われたもので、
ヒップホップ・エレクトロ・実験的な電子音楽がミックスされた、非常に面白いミックスでした。
期間限定らしいので、早めにダウンロードしておくことをおすすめいたします。

また、12時間ぶっ続けのラジオブロードキャストを、
今話題のUstream.tv経由で行いました。
こちらも非常に評判が良かったようで、有志によりセットリストの作成が進められています。
このセットリストを観てみると、彼らの音世界が、
どういう影響を受けて成り立っているのか、非常に良くわかります。

自分にとっては今回ここが大きなポイントで、
テクノの中でも独自のポジションを築きつつあるオウテカの
ある意味、難解な音楽が、
どういう音楽の歴史の上に成り立っているのか、
それを考える上でのヒントが、ここにあると思っています。

ここを語り始めると長くなりそう、というかまだまとまってないので、
別の機会にすることにします。

また、Bleep.comでは、こういうエントリーで「今から送りますよー」というお知らせがあり、
非常に立体的な販売展開をしていました。
チェックしていた自分も、ドキドキしながら到着を待っていました。


商品到着!そして…

そして、昨日、到着いたしました!!
autechre4

なるほど、先ほどのBleepのブログで観られたものと同じ包装ですね。

空けてみると…
autechre3

ぶ、ぶ厚い…このケースやたら存在感あるなぁ…

中身はこれ
autechre2

2枚がLPで、もう一つはポスターが封入されていました。

そして聴きます。
autechre1

まぁ 先にデータで聴いていましたが、
改めてアナログで聴くと、どう混ぜようか考えてしまいますね。
ちなみに意味もなく二枚ともターンテーブルに載せています。


値段を比較する

んで、海外から直接買って、どんぐらいかかったかというと、送料含めて60.51ドルでした。
PayPalのアカウントを観ると、5649円が支払われています。
これはもちろん高品質ダウンロードを含めた値段です。

さて、それでは日本からアマゾン経由でデラックス・エディションを購入し、
ototoyで同じくらい高音質のwavファイルを買うとどうなるでしょう?
まず、アナログはJET SETのサイトを参考にすると、4460円でした。
さらにototoyのHQDダウンロードは2200円
これを合計すると、6660円になります。

というわけで、海外のレーベルから直接買った方が、1000円近く安くなりました。
ototoyはこれを知ったようで、ポイントバックを行っていますが、
ここら辺に、何かしら問題点があるように思います。
もしくは日本盤に、ダウンロードコードなど封入されているのでしょうか?
もしそうなら日本盤デラックスエディションの方が安くなりますね。

そもそもダウンロード販売が手広く行われ始めた昨今、
日本盤の存在意義自体が疑問だし、
これからは、CDやアナログもレーベルから直接買うのが一番良いのかもしれません。


Bleepのこれからの販売方法

そして同じ時期、Bleep.comのニュースレターに驚きのアナウンスが!!
All Warp Vinyl and CD purchases on Bleep now include MP3 Downloads at no extra cost.
 
つまり、BleepからCDかアナログレコードを購入すると、
その曲のMP3ダウンロードが、追加料金なしで可能になるということ。

2010年に発売になったものは全てそうなるらしく、最近推しているGonjasufiなども
CDかアナログを買えば、MP3ダウンロードリンクがアカウントページに追加されるそうです。

この方式、アナログでDJしててかつiPodにたくさん曲を入れて聴いている
自分のような人間にとっては、非常にうれしい方法ですし、
CDやアナログが届くまで、イギリスからだと10日くらいかかるので、
届く前にデータで聴けるのは非常にいいですね。
途中でSERATO買ったりしても、切り替えが利きますね。 


最後に

これから、こういう「すぐダウンロード+フィジカルメディア」という販売方式が、
特にディープな音楽に関しては増えていくんじゃないかと思います。 
ただ、この販売方式、日本でも出来るんじゃないかと思うんです。

インターネットや携帯電話によって、良くも悪くも、
音楽が聴かれ得る裾野が広がったわけで、
それを着実に売り上げに結びつける、
また、CDやアナログの販売に結びつける方法のヒントが、
今回のBleepの販売方法にあるんじゃないかと思います。 

オウテカのやり方はその点スマートで、
決してメジャーではない自分たちの音楽を広めるために、
DJの配信を積極的に行い、
同時に販売方法もCDやアナログの購入へつながるものとなっていました。 


こういうことが日本でも広く行われてほしいと、願っています。